

名称
理 KOTOWARI
事業者名
ユーレックス株式会社(茅野市)
理 KOTOWARI について
【表現性】
「理 KOTOWARI」は、日本の手仕事文化を象徴する刀鍛冶・稲作・酒造の三位一体から生まれた日本酒です。ラベルには、刀匠の鍛錬によって生まれる鉄を漉き込んだ手漉き和紙を使用し、火と鉄、米と水が交わる瞬間を可視化しています。黒と白を基調とした造形は、静謐さと緊張感をあわせ持ち、ブランドの哲学を視覚的に伝えます。
発売と同時に話題となり、文化性の高い酒として各地の飲食店や愛好家から注目を集め、地域発の工芸的ブランドとしての存在感を確立しつつあります。
【使用性】
「理」は、手に取る瞬間から特別な体験を演出します。
手漉き和紙の柔らかな手触りと、鉄を含む質感の対比が、見る・触れる・開封する動作に美的な緊張をもたらします。
また、鍛錬後の酸化鉄を用いることで、湿度による錆の発生を抑える工夫も施されています。
パッケージは開封後も保管・再利用できるよう設計され、ラベルはあえて情報を足さず、受け手が自由に解釈できる「触れるデザイン」として仕上げました。
贈答・展示・保存など、さまざまな場面で“扱いやすい美術工芸品”として成立するよう配慮された日本酒です。
【共感性】
「理」は、日本人が古くから大切にしてきた“ものづくりへの哲学と敬意”をデザインで表現した日本酒です。
ラベルに使用する和紙は、刀匠が鍛えた鉄の酸化鉄を漉き込み、和紙職人の手の動きと水の流れによって生まれる偶然性と必然性の美を宿し、同じものは二つとありません。
文字や装飾をあえて排し、手漉き和紙そのものが思想と美を語る「唯一の表現」となるよう設計しています。
素材の力を信じ、削ぎ落とすことで立ち上がる静寂の美と余白が、日本のものづくりの本質であり、理の象徴です。
その唯一性に触れた人は工芸と自然の調和を感じ、現代では日本酒を超えたアートとして支持が広がっています。
【合理性】
製造では、全量袋搾り・無加圧・無濾過原酒という高度な技法を採用し、米の個性を最大限に引き出しています。デザイン面では、書・和紙・鉄の専門家が協働し、職人技とデザイン理論を融合させました。
ラベルは湿度や温度に強く、瓶に自然に密着するよう厚みや繊維量を調整。
桐箱は輸送時の保護性と展示時の美観を兼ね備え、耐久性と美意識を両立しています。
こうした工夫により、伝統工芸を現代の設計思想で合理的に再構築したデザインとなっています。
【提案性】
「理」は、日本文化の核心にある“理(ことわり)=自然と人の調和”をテーマにした、ライフスタイル提案型のブランドです。
刀匠の鍛錬、農の循環、酒造の熟成という時間の流れを一つにつなぎ、人が自然と共に生きる姿勢をデザインに込めています。購入者は単なる日本酒を味わうのではなく、工芸・農・酒という日本の伝統文化の物語を体験します。
こうしたデザインの在り方は、地域の手仕事を文化的価値として再定義し、新たな「信州のものづくり文化」を世界に発信する礎となると考えています。
分類
NAGANO GOOD DESIGN部門