

名称
中井侍銘茶
事業者名
中井侍茶生産者組合(天龍村 )
プロフィール
中井侍銘茶とは天龍村 中井侍地区で生産され、地区内にある中井侍製茶工場で製茶されたお茶のことです。
現在 11 軒の生産農家があります。栽培過程で農薬は使用せず、製茶する際も「極浅蒸し製法」という独自の製茶技術をもっており、全国
的にもここでしか出せない鮮烈な香りと甘みが特徴です。
お茶の栽培地としては北限に位置しており、標高が高く日照時間が短い山間部で栽培されています。
自然との共生
中井侍銘茶の茶畑は山の斜面に張り付くようにしてあるため、機械化が難しく現在も昔ながらの栽培方法が続けられています。
また、「自分たちや飲んでくれる人たちが安心して飲めるお茶を作らなければいけない」という強い想いから、農薬を全く使用しない栽培をずっと続けてきています。
日照時間が短い中で育つお茶は天然の玉露のような味わいを生み出し、天竜川から毎朝もうもうと立ち上る朝霧はお茶に独特の甘みを与えます。
井侍の農家たちは天龍村の自然の恩恵に感謝しながら、お茶の栽培をコツコツと続けてきました。
志向性
中井侍銘茶の特徴は、国内で唯一の「極浅蒸し製法」というところです。
よく耳にする深蒸し茶は 1 分~ 2 分ほど蒸すのに対し、中井侍銘茶は約 20 秒と、瞬間的にしか蒸していません。
そのため、お茶を淹れた後に茶葉がフワリと開き、新芽の姿に戻るのが特徴です。
この製法は標高が高く日照時間が短い過酷な環境の中で育った中井侍銘茶でしかできません。
また、機械も工場長がお茶に合わせて独自に改良を加え続けているため、国内唯一ここでしかできない製法なのです。
強みは飲んだ時の味わいで、緑茶独特の渋味は全く感じられず、爽やかな甘みが口の中いっぱいに広がり、余韻が長く続くところです。
そのため、お茶菓子がなくても小さな子供でもゴクゴク飲むことができます。
「幻のお茶」と呼ばれ、この一言がコンセプトだと考えています。大量生産ができないため市場にほとんど出回らず、一度飲んだら忘れられない唯一無二のその味からそう呼ばれています。
表現性
中井侍銘茶は 50 年ほど前より生産されているブランドなのですが、高品質で評判の商品にもかかわらず、立ち上げ当初からほとんど値上げを行っていませんでした。
また、農家の平均年齢が 80 歳と高齢で、宣伝やプロモーションなどはほとんど行っていなかったため、SNS での発信や天龍村外での周知に力を入れました。
ブランドロゴの作成し、ティースタンドの出店をすることで、お茶を淹れて飲むことにあまり馴染みのない若者層にも親しみをもってもらえるようになってきています。
情報伝達性
情報発信は Facebook、Instagram、Twitter などの SNS や中井侍銘茶のホームページより行っています。
顧客とのコミュニケーションは毎年春に行う茶摘みツアーや中井侍の秋祭り、イベントなどで定期的に「ティースタンド なかい茶むら
い」を出店し、煎茶や濃厚煎茶ラテなどを提供しています。
地域性
中井侍銘茶が生産されている天龍村及び中井侍地区は、「信州最南端の秘境「」信州に春を告げる村」と呼ばれている通り、長野県で最も温暖です。
また、お茶を栽培することのできる北限に位置しており、長野県内で販売用のブランド茶を広く生産、販売しているのは中井侍銘茶のみといっても過言ではありません。
中井侍銘茶は生産から製茶(加工)までを全て中井侍地区内で行っており、高い品質と独自の生産技術から、一般的なお茶よりも高値で取引されています。
美しい茶畑の景色は村の観光資源になっており、美味しいお茶は村民やお茶農家の誇りになっています。
継続発展性
2020 年 11 月に、中井侍銘茶を石臼で抹茶と同等の微細粒に挽いた「石臼挽緑茶アメノナガレ」を発表しました。
この商品は諏訪市の裏千家教授の監修のもと開発したもので、一般的な粉末緑茶や抹茶とは一線を画する味わいが魅力です。
アメノナガレという商品名は天竜川に由来しており、長野県を一筋に繋げる諏訪湖と天竜川のように、長野県内で愛されるお茶になって欲しいという願いを込めてつけられました。
お茶の発表会には諏訪湖周辺の首長(諏訪市長、岡谷市長、下諏訪町長)及び諏訪大社の宮司が出席され、今後の諏訪市のお茶文化の振興や中井侍銘茶の振興に繋げていく予定です。
ティースタンドなかい茶むらいは開始してから僅かにもかかわらず、イベントなどで人気の移動販売店舗となってきています。
分類
しあわせ信州部門