名称
アップル&ローゼスタルトシリーズ
事業者名
株式会社アップルアンドローゼス カンパニージャパン(安曇野市)
プロフィール
アップル&ローゼスタルトは本物の花を基本にデザインされています。
全国、世界のりんごが大好きな皆様へ信州産りんごの美味しさを届けたいとの想いから、全ての開発がはじまりました。
生まれた美味しさをそのままお届けする。そこで選んだのが冷凍という手法です。
焼き上がったタルトをー30度まで一気に急速冷凍します。解凍してもりんごのジューシーでシャキシャキした食感、タルトのサクサクの食感を保つこと。ジューシーである=水分が多い。解凍するとりんごの水分が生地に吸収されタルト生地が柔らかくなってしまいます。
水分が生地に吸われ旨味が溶けあうことで美味しさが増すのですが、バランスが重要です。そして、解凍後もりんごの美味しさを引き立てるようなパートシュクレ生地(タルト生地)を開発しました。
機械を使った量産が可能な方法もあるのですが、手作業で敷き込んだものと比べて味が全く違うのです。我々はあえて手間のかかる美味しさを選びました。
重石をのせてシュクレを焼き上げ、タルト台のベースの完成です。次はタルトタタンを焼きます。
焼き上がったプリプリのりんごはそのままタルトタタンというお菓子にもなるのですが、さらにひと手間加えてピューレにします。そのピューレを先ほど焼いたベースに絞ります。
そしてたっぷりのアーモンドプードルと信州松本市で平飼いでのびのび育てられた鶏の濃厚な卵を贅沢に使用したクレームダマンドをアップル&ローゼスタルトのために生み出した独自の方法でベースに絞って焼き上げます。
このクレームダマンドとピューレがりんごの水分を直接タルト生地に浸透するのを防ぐシールのような役割とともにタルトにコクと酸味を加えてくれます。
使用されるりんごは紅玉とピンクレディの現在2種類。
契約農家でアップル&ローゼス専用に栽培されるりんごの中でもサイズと表面の皮が美しい[厳選されたAAAクラス]のりんごのみを使用しています。使用しているりんごは2種類ですが、りんごひとつ、それぞれに個性があり、栽培される地域、畑の位置、土壌、木によっても味は異なります。その厳選されたりんごたちを綺麗に水洗いし、皮ごと薄くスライスします。
[皮]がアップル&ローゼスタルトでは重要な役割をします。
アップル&ローゼスタルトの真っ赤な色はりんごの皮から出る自然の色なのです。着色料は一切使用していません。先程りんごの個性のお話をしましたが、その個性が出る場面でもあります。
スライスしたりんごを丁寧にコンポートします。火入れすることによって皮に含まれるアントシアニンが実へと移って綺麗なグラデーションを生
み出してくれるのです。
薄くスライスしてコンポートしたサイズの異なるりんごを直線上に1枚ずつ重ね合計13枚並べていきます。
[13枚]この数字も自然が生み出した数で「フィボナッチ数列」と呼ばれています。冒頭にも述べたようにアップル&ローゼスタルトは本物の花と同じ構造でデザインされています。1枚1枚丁寧に並べたりんごをロール状に巻いてバラのつぼみをつくります。
この大変手のかかる作業をアップル&ローゼスの薔薇職人達は見事な連携で素早くりんごをバラのつぼみへと生まれ変わらせていくのです。工房の
テーブルの上に春が訪れます。
次なる工程はクレームパテシエール(カスタードクリーム)づくりです。ここでも、平飼いされた鶏の濃厚な卵の卵黄を使用して、マダガスカル産のバニラビーンズ(バニラは蘭科の植物の実❤)と共に炊きます。
ふっくらと香り高い濃厚なクレームパテシエールの完成です。
先程つくったクレームダマンドとタタンピュレを絞って焼いたタルトベースにクレームパテシエールを絞ります︕ クレームパテシエールを絞ったタルト台にバラのつぼみを差し込みます(奥までギッシリとりんごが入っている理由です)。
タルト台(花托)とつぼみ(花弁)が組み合わさりました。このままではまだ花が閉じたままですので、これからお花を咲かせてゆき
ます︕ この工程はとても気を使いますがとても華やかな作業でもあります。
つぼみの花びらの数は13枚、それを1枚ずつピンセットで優しく開かせてゆきます。
工房のテーブルの上一面に咲き誇る光景はまるで花畑のようです。オーブンへと入れて更に焼き上げます。
「大切なひとへ送る気持ちが形となる花束のように美しいタルト」を皆様にお届けします。
分類
NAGANO GOOD DESIGN部門